国宝に指定された寺院の食の広がり「黄檗山萬福寺─普茶料理・豆腐羮─」

京都府宇治市の宇治市歴史資料館で企画展「黄檗山萬福寺─普茶料理・豆腐羮─」が開催されています。

宇治市歴史資料館

宇治市にある萬福寺は、江戸時代初期に幕府が中国から隠元を招き開山した寺院です。

宇治市歴史資料館

江戸時代に多くの宗派・寺院がありましたが、中国での本来の仏教を広めるために来日した隠元の萬福寺は、中国様式の伽藍が作られました。しかし、今では中国本土でも失われてしまい、重要文化財だった萬福寺の法堂、大雄宝殿、天王殿を、2024年10月に国宝に追加指定されました。

宇治市歴史資料館

隠元によってもたらされた文化は数多くあり、特に食に関しては名前の由来になったいんげん豆の他に、たけのこ・れんこん・すいかの食習慣や、伏見が発祥である寒天を名付けたとされています。

宇治市歴史資料館

また、中国風の精進料で有名な普茶料理ももたらされました。萬福寺はこうした文化の発信地となりました。

宇治市歴史資料館

今回の展示では普茶料理の一つである「豆腐羹(とうふかん)」の製法も紹介されています。他にも萬福寺に関する資料が多数展示されており、より寺院への理解を深められるでしょう。

日本の宝となった萬福寺の次にお立ち寄りください。

国宝に指定された寺院の食の広がり「黄檗山萬福寺─普茶料理・豆腐羮─」

場所 宇治市歴史資料館

会期 令和6年9月14日(土曜日)~12月1日(日曜日)