応仁・文明の乱と山城国一揆、戦後時代の山城地域を紹介する「南山城の戦国時代」

京都府木津川市にあるふるさとミュージアム山城(京都府立山城郷土資料館)では、令和6年度特別展「南山城の戦国時代」が開催されています。

令和6年度特別展「南山城の戦国時代」

戦国時代の発端となったとされる応仁・文明の乱から、山城地域を戦場にしていた畠山氏を国人達が結集して追い出し自治を行った山城国一揆。そして自治の崩壊から戦国時代の終焉までを紹介する展示です。

令和6年度特別展「南山城の戦国時代」

第一章は応仁・文明の乱から山城国一揆に至る経過を示す考古物・書面が展示されています。応仁の乱で都の大半が焼失したとされていますが、実は焼失を示す数少ない証拠が天龍寺旧境内での遺物です。書面では畠山氏と国人達の戦いが記録が紹介されています。

令和6年度特別展「南山城の戦国時代」

第二章は模型で紹介される木津川市の鹿背山城や、笠置町の笠置城といった山城の城館が紹介されています。国人による自治の崩壊後、この地域では有力な大名が現れませんが、椿井氏や狛氏といった有力者が支配していました。

令和6年度特別展「南山城の戦国時代」

2024年の春に発見された尾張椿井家文書も展示されています。国人達の自治が崩壊した後も地域の人達が団結して諸問題に対処していた様子が伺えます。

令和6年度特別展「南山城の戦国時代」

最後の第三章では織田信長が上洛する際に山城の支配者達に根回しを行っていた書面などが紹介されています。

令和6年度特別展「南山城の戦国時代」

織田信長は本能寺の変で討たれ、彼を討った明智光秀も討ち取られ、天下統一は豊臣秀吉によって成し遂げられました。その証に都に聚楽第、伏見に指月伏見城が築城されました。

長い戦国時代の終焉となったわけですが、山城地域の国人達による権力者達との対峙は、他の地域とは一線を画する事でした。研究の余地がある山城地域を探る展示でした。

令和6年度特別展「南山城の戦国時代」 

場所 ふるさとミュージアム山城(京都府立山城郷土資料館)

期間 令和6年10月19日(土)から12月8日(日)