紫式部が都を離れて過ごした越前の地。大河ドラマ館で見る娘と父との絆
大河ドラマ「光る君へ」は、主人公の紫式部がいた平安時代の都(京都)が主な舞台ですが、父の藤原為時が越前(福井県越前市)にあった地域を統括する国府の長官にあたる越前守に任命されるにあたり、紫式部は父に随伴することになります。
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平安時代に国府が置かれていた越前市
大河ドラマ館のある武生中央公園への最寄り駅はハピラインふくい武生駅になります。開業した北陸新幹線の場合、越前たけふ駅が最寄り駅ですが、大きく離れているので注意です。
越前市は武生市などが市町村合併をして誕生してできた都市です。越前和紙の産地で、和紙は4〜5世紀には作られていたとされており、平安時代でも使用されていたと思われます。文才豊な紫式部に相応しい場所かもしれません。
武生駅から武生中央公園まではシャトルバスが運行されています。
バスを降りてすぐに光る君へ 越前 大河ドラマ館があります。
紫式部と父為時の関係を展示する「光る君へ 越前 大河ドラマ館」
大津・宇治・越前の三つの大河ドラマ館・展の展示内容は、登場人物の関係図以外は変わっており新たな発見があります。
まひろ役の吉高由里子さんと為時役の岸谷五朗さんのサインが等身大パネルに書かれています。
越前の大河ドラマ館では紫式部であるまひろと為時の関係に焦点を合わせており、二人の役の衣装が展示されています。
ドラマでの為時の部屋が再現されており、ここに座って記念撮影もできます。
大河ドラマ内で実際に使用されたまひろが書いた恋文の木簡。吉高さんは左利きですが、役では右利きで文字を書いており、平安時代の筆使いを特訓されたそうです。ストーリーでは重要な要素となっている「文を書く」事に、役作りとして並々ならぬ拘りが秘められています。
ドラマ展示を出ると、紫式部の思想をAIを用いて垣間見る「紫式部想創庵」の展示があり、彼女の言葉の世界に触れる体験ができます。
黄金の紫式部に会いに行く
越前市の紫式部の施設は紫ゆかりの館があり、武生中央公園から1kmほどあります。
途中庭園やクイズコーナーがあり、飽きずに歩けます。
紫式部公園に着くと目に入るのが黄金の紫式部像。視線は日野山に向いているそうです。
公園は回遊式の庭園になっており、遠い都を思わせる感じがしました。
隣接する紫ゆかりの館。ここでは紫式部が越前でどう過ごしたかが紹介されています。
紫式部は20代半ばで越前に一年程過ごしたとされています。都とは全く違う違う環境で過ごし、帰京したのちの数年の内に源氏物語の執筆を開始したとされています。
その間に藤原宣孝と結婚、長女の賢子が産まれます。紫式部にとって大きな変化の時代でした。
何を思いながら源氏物語を執筆したのか、越前で思いを馳せるのもいいのではないでしょうか?
会場案内
光る君へ 越前 大河ドラマ館
会場 武生中央公園屋内催事場「しきぶきぶんミュージアム」内
期間 2024年2月23日 (金・祝) ~ 12月30日 (月)
紫ゆかりの館
場 所 福井県越前市東千福町21-12
時 間 9:00〜17:00
休館日 月曜日(月曜日が祝日または振替休日の時はその翌平日)年末年始(12月29日から1月3日)
入館料 無料