紫式部と藤原道長がいた平安時代、発掘品で当時の優雅さに思いを馳せる「紫式部の平安京-地中からのものがたり-」
京都市考古資料館では大河ドラマ「光る君へ」に関連して、西暦1000年前後の平安時代の発掘調査によって出土した資料を元に、紫式部と藤原道長の軌跡を辿る展示がされています。
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平安時代の暮らし
展示品で正面に飾られているのが平安時代と思われる和琴です。大河ドラマでも演奏シーンで、こうした楽器が当時使われていたと思うと、雅な感じがします。
平安時代の建物から出土した土器類が多数展示されています。
藤原道長の権力の象徴
今回の展示では京都市上京区の鴨沂高校周辺にあった方成寺の発掘品が展示されています。方成寺は権力の絶頂だった藤原道長が晩年の寛仁 3年((1019)に造営をした巨大寺院で、万寿4年(1027)に道長がこの寺院の阿弥陀堂で死去した後、火災により焼失し頼通によって再建されたものの再び火災で焼失して再建される事なく鎌倉時代の末期には廃絶となりました。
法成寺の寺域は鴨川の氾濫による破壊でよく分かっていませんが、周辺では緑釉瓦がの出土品しており、平成26年(2016年)の調査では寺の北限の東西溝から多数の緑釉瓦と土器が出土しました。緑釉瓦は平安時代の大極殿の屋根に使用されていた瓦で、道長の権力の強さと寺の優雅さを物語ります。
源氏物語のモデル?
源氏物語の主人公である光源氏の邸宅であった六条院のモデルとされている、源融の邸宅があった平安京三条三坊五町と河原町五条の河原院からの出土品が展示されています。二つの邸宅とも巨大な邸宅で、特に河原院は四町もの敷地を占めていました。
今は存在しない平安時代の建物の様子を出土品から想像してみましょう。
紫式部と藤原道長がいた平安時代、発掘品で当時の優雅さにを馳せる「紫式部の平安京-地中からのものがたり-」
場所 京都市考古資料館
会期 令和6年2月17日(土)~6 月23日(日)