2023関西文化の日、当サイトおすすめの展示
関西文化の日は11月頃に大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀・鳥取・徳島・福井・三重の歴史資料館等の文化施設を気軽に知ってもらうための入館促進キャンペーンです。
特筆なのは特定の日に入場料が必要な施設が無料となる事でお得に回れます(常設展のみで特別企画は別途料金が要る場合もあります)。当管理人で事前に観覧した展示会を紹介します。
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室町幕府誕生を紹介する亀岡市文化資料館「足利尊氏」展
京都府亀岡市は明智光秀の町として知られていますが、室町幕府の初代将軍足利尊氏が篠村八幡宮で鎌倉幕府に対して挙兵をした反抗の地でもあります。
なかなか理解が難しい尊氏の後醍醐天皇の確執から始まる室町幕府の成り立ちと南北朝時代を、文書や太平記を交えた多数の史料で経緯が追える展示です。
篠村八幡宮は資料館の最寄り駅である亀岡駅の京都方面へ次の駅となる馬堀駅から1.5kmほど歩きます。
神社には尊氏が実際に書いたとされる神社に捧げた願文が残されており、資料館で実物が見れます。尊氏の壮絶な戦いの記録を見てみましょう。
「足利尊氏」展
場所 亀岡市文化資料館
会期 令和5年11月3日(金)〜12月10日(日)関西文化の日で11月17・18日が無料
古事記を編纂した墓とは?橿原考古学研究所附属博物館「太安萬侶」展
太安萬侶は奈良時代初期に日本国として初となる国史書「古事記」を編纂したとして有名な人物です。
古事記を4ヶ月で編纂したとされる太安萬侶の生い立ち等は不明ですが、奈良県田原本町を拠点にしていた多氏との繋がりがある人物と思われています。
古事記は太安萬侶(おおのやす まろ)の才覚により4ヶ月という短期間で編纂されましたが、その前段階で稗田阿礼(ひえだ あれ)という人物が「原古事記」を作成していて、太安萬侶がそれを編集したと説があります。そうした古事記作成の背景が展示されています。
また太安萬侶が生きていた時代は、ちょうど死者を葬る形態が火葬へと変化していく時代で、火葬された彼の墓が奈良の畑から偶然発掘され、同時に発見された銅製墓誌により本人の存在が確認されました。
我々現代に繋がるお葬式のあり方が確認できた展示でした。
「太安萬侶」展
場所 奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
会期 令和5年10月7日(土)~11月26日(日) 関西文化の日で11月17・18日が無料